続・危険なアイツと同居生活
唯ちゃんがカラードレスに着替えての再入場。
目の前の唯ちゃんは、ひまわりみたいな黄色い明るいドレスを着ていて。
可愛くて愛しくて。
ぎゅっと抱きしめたい衝動を我慢した。
そして、会場の扉が開かれ……
音楽が流れる。
だが、その音楽に唖然とした。
打ち合わせと違う!
打ち合わせではCDが音源のはずだった。
だが、聞こえてきたのは、激しいドラムの音だった。
雷のような激しいドラム。
そして、力強いスラップのベース。
優弥がニヤニヤ笑いながら、俺に何かを差し出す。
それを見た瞬間、俺は絶句していた。
「それ……俺の……」
少し前から、俺はそれを探していた。
大切なギターだから、大切に保管していた。
だけど、ある日突然消えていたのだ。
俺のGibson les paul custom。
かなり高い代物で、盗難されるならオークションにでも出せばよかったと落ち込んでいたのだ。