続・危険なアイツと同居生活
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約十年前。
高校二年生の時。
文化祭のライブを終えた俺たち、太ったおっさんは部室に呼び出されていた。
目の前には、俺たちの恐れるあの先輩が立っていた。
その風船みたいな身体全体から、湯気が立ち上っていた。
その目力は破壊的で。
俺たちの心臓を止めてしまいそう。
そして、その怒りのオーラは半端ない。
「え……遠藤先輩……」
俺は震える声を出した。
「だ……誰も、遠藤先輩のことを歌ったわけじゃありません……」
だが、その言い訳にも無理がある。
太ったおっさん、バスケットボールを持って走る……。
バスケ部で鬼の太った先輩と言ったら、この遠藤先輩しかいないのだ。