続・危険なアイツと同居生活


……が……





「ヤバかったよな、戸崎さんの結婚式」




休憩所から何やら嫌な会話が聞こえてきた。




「ややややっぱり戸崎さん、碧だったんですね……」



「どーする、中山?

中山、今まで戸崎さんのことからかいすぎでしょ!」



「どどどどーしましょ……」



「戸崎さん、怒ってサインくれないよ?」





これは……



聞かなかったことにしよう。

それにしても中山の奴、今まで散々俺を馬鹿にして、何だよそれ。

俺が碧だと知って、泣いてたじゃん。

俺は足早にその場を去ろうとした時、後輩たちは衝撃的な言葉を吐いた。





「あーあ……今年の親睦会も、戸崎さんにアシスト頼もうとしたのにな」



「アシスト?今年は何すんだよ?」





親睦会……。

それは、俺の働く会社全体の親睦会。

毎年夏に開かれて、部署ごとに一芸を披露宴する。

断れない俺は去年まで、進んで一芸を披露してきた。

AKBに、嵐に、そしてTODAYまで。

TODAYのダンスは意外に難しくて、隆太に馬鹿にされながら練習した。

そんな親睦会に、今年も出るなんて。

ギターと歌の練習に、ダンスの練習。

俺……倒れそう。




だが、その次に聞こえた言葉に、本当に倒れそうになった。




< 568 / 781 >

この作品をシェア

pagetop