続・危険なアイツと同居生活
やっと少し落ち着いて、トイレ掃除を終えて外へ出る俺。
そんな俺を待ち構えていたのは……
中山だった。
中山は、いつものように俺を見る。
そして、その可愛げのある憎まれ口を叩く。
「まったく!
迷惑な人ですね、戸崎さん」
そんな中山に、
「ごめん……」
また謝る俺。
今日の俺、謝ってばかりだよ。
「俺、中山に言わないといけないことがあったのに……」
どうなったのだろう。
だけど、中山はおかしそうに笑っていた。
……涙を浮かべて。
「散々言ってましたよ、戸崎さん。
正直失望ですけど。
あなたが碧だと聞いて、吐き気がします」
「俺も吐き気がします……」
そう言って再びトイレに駆け込んだ。
俺の失態で終わった今回の事件。
会社には多大な迷惑をかけたけど、中山との関係はいつも通りに戻った。
そして……俺が碧。
その事実も秘密ではなくなった。