続・危険なアイツと同居生活
「マジで迷惑だったんですよ?
居酒屋の後、カラオケ早朝まで付き合わされて」
俺が伏せているデスクの横で、中山が困った顔で言う。
その周りに後輩たちが集まっていた。
「戸崎さん、超カラオケ下手で。
もう壊滅。地獄……」
「中山……戸崎さん、可哀想だよ」
俺をいたわってくれる後輩もいる。
でも、何だか俺、幸せだよ。
だって中山、すごく嬉しそうな顔をしているから。
「もう絶対責任取ってもらいますからね、戸崎さん!」
俺は伏せたまま、左手を上げる。
「俺……マジでファンなんですから!!」
中山の言葉に、俺まで泣きそうになった。