続・危険なアイツと同居生活
「まぁまぁ。
確かに四人で頑張っても、焼き肉はもらえないだろうし」
後輩たちが俺のフォローに回ってくれる。
後輩たちを見て、中山は拗ねた顔をした。
そんな中山に自信を持って言う。
「中山!俺の演出、すごいんだって!!」
「すごいのは艶でしょ……」
「おっさんは関係ないよ!!
俺の演出で、学祭で友達にミスター取らせたし」
「マジで!?戸崎さん凄いっす!」
後輩たちは盛り上がってくれる。
ただ、中山を除いて。
中山は不服そうにムスッと横を向いていた。
「でも……俺らの他に誰がオタ芸するのです?」
中山が呆れるように言った。
「先輩たち。
きっと前田課長も!
だって前田課長、俺のファンだってむふふふ」
わざとそう言った俺に、
「戸崎さん。あなたにはがっかりです」
中山はため息をついてそう言った。
中山が嫌がるのも分かる気がする。
だけど、焼き肉を狙うなら本気でいかなきゃ。
俺はいつも本気。
本気だから、どんな馬鹿なことだって出来てしまう。
こうやって、猪突猛進に生きてきた。