続・危険なアイツと同居生活
「俺たち、何すりゃいいんだ?」
賢一が蒼のギターを足で蹴飛ばしながら言う。
「げっ!賢一、水虫の足で触らないでよ!!
もー、やだぁ。
明日から俺の手も水虫だぁ。
これ捨てよっ!!」
泣き叫ぶ蒼。
そんな二人の横で、
「弦切れた。
今日はもういいや」
ベースを放り投げる慎吾。
そんな三人を見て……
「てめぇら!!
いつまで経っても進化しねぇ野郎だ!!
いいか!はじめが肝心だぞ!?
はじめでふざけたマネしてみろ!
てめぇら奴らに食いつぶされるぞ!!」
鬼の剣幕の優弥さんが怒鳴り飛ばしていた。
今日はもうすぐメジャーデビューする、優弥さんプロデュースのグループ Lとの顔合わせ。
……というより、親交を深める公開練習。
そこにあたしもいたのだ。