続・危険なアイツと同居生活
鬼の優弥さんに怯むこともないメンバー。
優弥さんの激怒は日常茶飯事で、完全に耐性がついているのだ。
慣れって恐ろしい。
「要するに、俺たちがLの練習見て意見言えばいいんでしょ?」
慎吾はそう言いながら、すでにベースをスタンドに収めている。
「それで、もっともらしいこと、偉そうに言えばいいんだね?」
蒼は水虫ギターをウェットティッシュで拭いている。
「Fとして、だろ」
賢一はそう言って優弥さんのギターを足に挟む。
「てんめぇ、この水虫がぁぁぁあ!!」
いまだかつてないほどの優弥さんの怒号がスタジオに響いた。
こんな調子だから、余計に邪魔者に感じる。
あたしはFにもLにも関係ない。