続・危険なアイツと同居生活
どうせつまらない油を売りに来たのかと思っていた。
最悪、Fのために連行されるのかと思っていた。
だけど、優弥の言葉は予想外だった。
慣れ親しんだ優弥のスタジオ。
そしてその改装。
その設計を……
俺がするなんて。
「お前は俺の好みも知っている。
機材や設備も話が分かる。
……どうだ?頼まれてみねぇか?」
「お……俺でいいの?」
思わず聞いていた。
すると、優弥はふっと笑う。
「お前だから頼むんだよ」
優弥は飴と鞭の使い方が上手だ。
時々、不意にこうやって甘い甘い飴をくれる。
だけど……
「少しでも変なところがあったなら、てめぇなら容赦無く駄目出し出来る!」
ほら、やってきた鞭。
だけどこの鞭に立ち向かうのが俺。
この鞭は、優弥の愛情の証だから。
「絶対すごいの作ってあげるから!!」
俺は自信満々に言っていた。