続・危険なアイツと同居生活
「円陣組むよー!」
そう言って先輩たちの肩に手を回す戸崎さん。
「ほら!中山も!!」
戸崎さんはそう言って、俺の肩に手を回した。
俺の頬に戸崎さんの手が触れる。
その手は所々かさぶたになり、赤く腫れている。
こんな手になりながら、何事もないかのように笑いながらギターを弾く戸崎さん。
考えるだけで涙が出てくる。
あぁ、本当に憧れだ。
すごくすごく憧れ。
こんな機会二度とないかもしれないのに……
なのになんで俺は、素直になれないのだろう。