続・危険なアイツと同居生活
ー蒼sideー
「戸崎さん!
真面目にやってくださいよ!!」
俺はしかめっ面の中山に叱られていた。
ちびちびとビールを飲み、
「ごめん……つい……」
謝る。
ついついやってしまったのだ。
何だか楽しくて。
演奏そっちのけで踊っていた。
あぁ……中山が怒るのも無理ないよね。
「しかも何ですか、あの無茶振り」
「ごめん……
中山もいけるクチかと思った」
「普通無理ですよ!
あんな場所で!!」
俺は再び謝って、ビールを一気に飲む。
喉に冷たい感覚が走り、身体が熱くなる。
あー、演奏終わってのビール、最高だ!
「戸崎さん!何やってんっすか!?」
青ざめる中山。
「大丈夫だって。
このくらいじゃ、酔わない」
そう言っている間にも視界が回り……
「戸崎!!」
北野さんの慌てた声が聞こえた。
あぁ、まずい。
またやっちゃったな。
でも、ライブが面白かったからつい……。
消えていく意識の中で、俺はそう思った。
いつでも本気。
どんな馬鹿なことも本気でやる。
それが俺流。
俺はそうやって生きてきた。