続・危険なアイツと同居生活
「彼らは今、love hartというグループ名で活動している。
これからはLとなって活躍してもらう。
もうすぐ初シングル『青春オレンジ』が発売だ」
へぇー。
Fにちなんで、Lね。
それにしても、青春オレンジだなんて。
Fでは考えられない曲名だ。
Fとは全然違う売り出し方をするのが薄々分かった。
「いーな、優弥。
俺たちにもそんな曲作ってよ」
蒼が口を尖らせて言うと、優弥さんが蒼を睨む。
そして、
「碧」
敢えてそう呼んで牽制させる。
「てめぇ、馬鹿なこと抜かすな!
てめぇが青春オレンジだなんて、キモすぎんだよ!!」
「……はい」
蒼は言い返すつもりもなく、珍しく折れる。