続・危険なアイツと同居生活
「中山。まだ泣いてんのか?」
「置いてくぞ?
戸崎さんにその顔見られるんじゃねぇよ」
後輩たちの話し声は遠ざかっていった。
そして、会議室の外からは、ただ中山が鼻をすする音だけが聞こえてきた。
どうやら後輩たちはデスクに戻ったらしい。
そして、泣き虫の中山だけが外にいるらしい。
俺は会議室を開けて笑顔で中山を見る。
不意をつかれた中山は、顔を真っ赤にして俺を見た。
「中山、ちょっと……」
手招きをする俺。
そして、逃げようとした中山をがっちりホールドする。
「そろそろ、こわーい先輩からの説教がありますよ」
俺は笑顔でそう言って中山を会議室に引きずりこんだ。