続・危険なアイツと同居生活






「中山。まだ泣いてんのか?」



「置いてくぞ?

戸崎さんにその顔見られるんじゃねぇよ」




後輩たちの話し声は遠ざかっていった。

そして、会議室の外からは、ただ中山が鼻をすする音だけが聞こえてきた。

どうやら後輩たちはデスクに戻ったらしい。

そして、泣き虫の中山だけが外にいるらしい。





俺は会議室を開けて笑顔で中山を見る。

不意をつかれた中山は、顔を真っ赤にして俺を見た。




「中山、ちょっと……」




手招きをする俺。

そして、逃げようとした中山をがっちりホールドする。




「そろそろ、こわーい先輩からの説教がありますよ」




俺は笑顔でそう言って中山を会議室に引きずりこんだ。






< 649 / 781 >

この作品をシェア

pagetop