続・危険なアイツと同居生活
「……では、俺たちの紹介でもしようか」
優弥さんがどすっと椅子に腰掛け、Lに向き直った。
そして、ゆっくりと口を開く。
「まずはFの顔、ボーカルとギターの碧。
そのセンスは天性のものがある」
へぇー。
いつもは喧嘩ばっかりしてるのに、蒼のこと褒めるんだ。
優弥さんの言葉を聞いて何だか嬉しくなったあたし。
蒼の背中を見つめてにやにや笑っていた。
「Fの大黒柱、ドラムの玄。
フランス料理店での仕事とFを見事に両立させている」
賢一は照れたように下を向き、
「当然だろ」
と言い放つ。
「Fの頭脳、ベースの酙。
そのストイックさと状況判断能力は一級品」
慎吾は黙って下を向いたが、口もとが緩んでいた。