続・危険なアイツと同居生活
「それにしても、新曲もすごいよね。
発売前なのにすでに話題だし、ドラマの主題歌にもなってるし」
それで、あたしは蒼とは釣り合わない。
そんな卑屈な発想はもうしない。
あたしがいるから頑張れると、蒼は言ってくれるから。
「Fのことなんて、どうでもいいよ」
少し頬を染めて蒼が言う。
「俺は蒼だから」
そう言って、蒼はあたしの髪に手を伸ばす。
蒼の指の隙間から、あたしの髪がさらさらと流れ落ちた。
髪に触れられているのに。
なのに、あたしの身体全身が熱くなる。
熱を持って、ぼっと発火してしまいそう。