続・危険なアイツと同居生活
居酒屋から出ると、外は強い風が吹いていた。
そういえば季節外れの台風が近付いているとか。
唯ちゃん、怖がっているかな。
今日はもう帰ろう。
そう思って一歩を踏み出した。
「カズ、今日はありがとうね」
俺は笑顔でカズに言う。
カズも嬉しそうに頷いた。
「頑張ろうな、良きライバルとして。
自信持てよ!
キングのカズが認めたんだからな!」
「うん!」
俺が頷いたとき……
ひときわ強い風が吹いた。
それはプランターを倒し、木々を激しくはためかせる。
慌てて頭を押さえた。
だけどその時には……
すでにカツラはなかった。