続・危険なアイツと同居生活
そんな俺たちの後ろにはキングがいた。
カズからの視線を背中に感じたが、怖くてカズを見ることが出来ない。
俺は微かに震えていた。
そして、出来たらこの場所から逃げてしまいたかった。
そんな時、
「艶さん、ちょっと……」
スタッフに呼ばれて出ていく優弥。
俺たち三人になった瞬間に、慎吾が口を開いた。
「キングの件、もう大丈夫なの?」
「いや、大丈夫じゃない」
俺は小声で二人に伝える。
「俺とカズの問題なんだけど……」
そうだ。
こんな微妙な空気の中、本番を迎えたくない。
カズとはずっと音信不通だったけど……
しっかりと謝りたい。
そして、嘘なんてない友達になりたい。