続・危険なアイツと同居生活







リハーサルを終えて、ステージを後にした。

キングとすれ違ったが、キングの四人は下を向いている。




「お疲れ様です」




ただ、そんな他人行儀の挨拶だけを交わした。

俺はカズを見ていたが、カズは俺を見ようともしなかった。

そんなカズを、俺はずっと見ていた。

その後ろ姿を、ずっと見ていた。




「碧、行くぞ」




そうやって呼ばれるまで。




俺がカズの心に残した傷は大きい。




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