続・危険なアイツと同居生活
そんな四人をぽかーんとみるL。
文字通り、ぽかーんと口を開いて。
「何だよ、てめぇら」
優弥さんが睨みを効かすと、慌ててピシッと背筋を伸ばす。
そして、
「せっ……先輩!
自分たち、まだまだっす!!」
そう言って頭を下げた。
こんな四人だから。
初々しくて向上心がある四人だから、優弥さんは青春グループとして売り出したのかもしれない。
Fが屈折グループなら、Lは直進グループだ。
「碧さん!
いつもどうやって練習されていますか?」
あやが興味津々で蒼に聞き、
「俺はね……」
いつものように優しく答える蒼。
その隣で、慎吾は啓介、雄太郎と世間話をしている。
そして、優弥さんはリードギターの豪に鬼の特訓を開始していた。
そんなみんなをぼんやり見つめるあたし。
あたし……
歓迎されているけど、やっぱり邪魔者だったかな。
あたしはみんなに溶け込める、なんの取り柄もない。
何だかチクリと胸が痛んだ。