続・危険なアイツと同居生活
Fのステージは、大成功のまま終わった。
いつまでも人々の歓声が止まらず、泣いている人もいた。
俺たちにここまでのパフォーマンスが出来るかは分からねぇ。
初めて出る夏フェスだから、俺たちがどこまでウケるのかも謎だ。
全身ずぶ濡れで、肩で息をしながら帰ってくるF。
その顔はふとももフェチとは違い、きりりと引き締まっている。
そんな四人を見て、思わず息を飲んだ。
碧はやり尽くしたその顔で、俺を見た。
笑顔一つない。
完全にFの碧と化したその姿に見惚れてしまう。
そして、碧は汗に濡れたその手を上げる。
俺も手を上げて……
ハイタッチを交わす。
碧。
バトンは受け取った。
次は俺たちの番だ。
必ず成功させるから!!
ざわめく舞台の上へと、俺たちは進んでいった。