続・危険なアイツと同居生活
曲が終わり、身体の力が抜けてしまうあたし。
まるで碧に抱かれたような疲労感が襲いかかる。
「はぁ……やっぱ半端ないなぁ」
そう呟くと、
「唯は慣れてるんじゃない?」
亜美がにやりと笑う。
「いや。
普段はあんなんじゃないからさぁ……」
だけど、たまには野生的で色気ムンムンな碧もいい。
あたしは、彼から離れられない。
「さ!
次は競技場になだれ込まないと!!」
そう言っている間にも指示が出され、次々と人が競技場に走り込んでいた。
横を見ると、例の彼女の姿はもうなくて。
何だか嫌な予感がした。
この嫌な予感が本当にならなかったらいいと必死で祈った。
神様、どうかあたしから蒼を取り上げないでください。
せっかく見つけた幸せなの。