世界の隅






暗い道をせっせと歩き、どこの家よりも暖かい灯りがついているわが家に足を踏み入れた。夜というのに私の帰りを待ってくれていたのか玄関の前には金髪頭のハルくんがいた。


近づいてわかったけど、顔が般若だ。




「オイコラ、美希、今何時だと思ってんだぁ?」

『8時過ぎ』

陽「そうじゃねぇ!!オレはだなお前を心配し」

「落つきなよ、陽也」




肩に手をかけられ振り返れば、25とは言えないベビーフェイスのシズちゃん。スーツを着ているということは何か用事に出掛けていたのだろう。




静「それに駐車場の所まで声聞こえてた。さぁ、家に上がって美希」




背中を押され、ハルくんの横を通り過ぎ家へと入った。





ガラガラガラ……ピシャン、



カチャリ




まだハルくん入ってないのに鍵を閉め、バンバンと戸を叩き入れてくれーっ!!と悲願していた。その時思ったのは『やっぱり、シズちゃんはドSだ』と。





      



      
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