自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
なぜかここ最近、校内で会う度にベタベタしてくる諒哉。
気にしてないつもりではいるけど………
女子の視線が痛い。
「蘭子とイチャイチャしたい………」
「今してる」
「してない!後ろから抱きしめてるだけだよ!?」
「出来れば学校外で」
「学校外ならいい!?」
「……ヤダ」
ひっぺ返すと唇を尖らせて不満足そうに、あたしの周りをウロウロ。
別にさ………
嫌じゃないけど、さ。
「蘭子冷たいー。俺もっと優しい子のとこ行っちゃうかもよ?」
「それは……っ」
とことん可愛くない。
“ヤダ”って言いたいけど、また逆のことを言うから。
「勝手にすれば?」
「ちょっとは否定しろよな~!」
「しません」
振り払ってあたしは自分の教室に戻った。
たまには可愛げある行動取ってみたい………。
あたしらしくない考えが、諒哉のせいで浮かぶ。