自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
あたしが無愛想で、不器用で、いくら冷たくしても優しいアイツ。
だから多少のお願いは聞いてあげる。
「地元!俺の地元でデート♪」
「なんで、わざわざアンタの地元で……」
「可愛い彼女連れて歩くの夢だったんだよー!頼む!あ、今日はバイクだし交通費ゼロだぜ?」
「そうゆう問題じゃなくて」
いきなり提案してくるもんだから正直焦るし、困った。
だけど結局、放課後に自転車置き場でバイクに乗る。
何回目だっけ?
2回目くらいかな……。
「ぎゅーって抱きつけ。危ないから」
「ん…」
「あ、寒かったら困るからコレ着とけ!」
「いいよ。諒哉が寒い…」
バフッとかけられた諒哉がいつも制服の上から着てるパーカー。
あったかい……。
ふわふわと香る諒哉の香水に安心する。
「じゃ、デート行きますかっ♪」
「あ、あんまりスピード速くしないで」
「了解!」
ニカッと笑った諒哉に強く抱きついた。