自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
相変わらずバイクの風を受けるのが恐くて、ぎゅっと目を瞑る。
ビクビクしてるあたしから、ヘルメットを外して「着いたよ」の明るい声。
諒哉んちに行ったことあるから初めてじゃないけど………
ここが、諒哉の地元……。
閑静な住宅街を抜けると、学校帰りの学生で賑わう繁華街。
うわぁ………人多過ぎ。
自然とあたしの指に絡まる諒哉の指。
触れてる部分が、熱い。
「緊張気味ですか。蘭子ちゃん」
「してないし。いつも通り」
「慣れない土地だもんな~。俺がいれば大丈夫!」
うん、諒哉がいればほんとに大丈夫な気がする。
不思議だよね。
諒哉に手を引っ張られて着いて行くと、後ろから「諒哉!」と呼ぶ声。
振り向くと、3人のギャル集団。
あたしよりも、かなり派手な感じの。
「やっぱ諒哉じゃーん!おひさ~!」
「おー!久しぶり!お前また派手になってんじゃん!」
「うるさいなぁ~!あ、隣の子彼女ちゃん?」
「そっ!夏前から付き合ってんの」
一応、ペコッと頭下げといた。
諒哉って人脈広そう………。