自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
下駄箱を出て、校門を通り過ぎようとした時だった。
そこには柄の悪い男二人に捕まってる蘭子とありすちゃん。
何事?
もしや……ナンパ!?
俺の蘭子を助けねぇと!!
「………誰の女に手ぇ出してんの?」
先に言い放ったのは、紛れもなく銀。
男からありすちゃんを引き剥がして、ちゃっかり自分の胸の中へ。
あの冷徹男子が。
「はぁ?お前誰だよ」
「うるせぇな。人の女にベタベタ触んな」
「黙れよ。だったら、ここで決着つけるか?」
ヤバイな。
絶対にケンカになる。
校内でまた暴力沙汰起こしたら完全に、俺と銀は首が飛ぶ。
一発で退学だ。
「ちょっと待て。ほんとに誰の女に手出してるか分かってる?」
「知らねぇよ!お前らみたいな男なんてよー!」
「俺さ、ここの頭なんだわ。今なら見逃してやるけど……どうする?」
それを言えば顔色変えて走って逃げる男達。
逃げるなら最初から、女ナンパすんなっつーの……。
あと、ナンパした相手が悪かったな。