自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
結局、俺ら4人で遊ぶことになった。
所謂ダブルデートってやつ。
蘭子といられるなら俺はなんでもいいや。
「ありす……いつから付き合ってたの?」
「えっと~……まだ付き合ってそんなに経ってないよ!ね、銀くん」
「2ヶ月半ぐらい」
「銀が長続きしてる!」
「うるさい諒哉。ありすには本気だから」
冷徹男子の本気ね~。
付き合ってどれだけ経つか分かるってことは、記念日とか覚えてるパターンじゃん?
あの銀がだよ!
すっげー………。
なんとなく放課後の街中をウロウロしてると、甘い匂いが鼻を掠めた。
「銀くん!クレープ食べたい!」
「奢ってやろっか?」
「ほんとに!?やったー♪」
「今日だけな。どれがいい?」
あのケチな銀が奢ってる~!?
俺の誕生日には、100円のスーパーで割引してるジュースしかくれないってのに………。
その時、繋いでる手を蘭子がぎゅっと引っ張った。
「蘭子もクレープ食べる?」
「食べたい。諒哉買って」
「しょーがないなぁ!」
頼られる幸せね。