自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
守るための嘘
【諒哉side】
「重要な話がある」
月曜日の朝イチで銀から一斉送信で俺と大地に届いたメールの内容。
集まったのは、俺らがいつも集まる空き教室。
11月にもなると寒くて屋上は勘弁だ。
「いきなり呼んで悪い……。ただ、一応言っておこうと思って」
「おいおい!何々~!銀たんが深刻そうな顔してるっ」
「大地。それが、割りと最悪な話なんだ」
「え、ガチな方?」
銀が軽く頷いた。
深刻で最悪な話……。
聞く前に少し心構えしとくか。
「………単刀直入に言う。咲斗がこの高校を潰そうとしてる」
「咲斗~?誰だそれ?」
「お前ら覚えてない?中学ん時の清野咲斗(セイノ サキト)ってヤツ」
清野咲斗…?
同じ中学にそんなヤツいたっけな?
なんせ人数多かったから覚えてねぇや……。
「アレか!!何かと諒哉に突っ掛かってきた男だろ?中学のトップ決める時とか!」
「そう。そいつが今通ってる高校のトップらしい」
………思い出した。
中学ん時に、俺と大地と銀の一派があってそれに敵対してた一派のヤツ。
咲斗は常に俺らに敵対心剥き出しだった。