自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
次の日の放課後に俺は蘭子を呼び出した。
決まって来るのは、いつもの空き教室。
少しだけ開いた窓から風が吹き、蘭子のキレイな金髪が靡く。
あぁ………やっぱ大切にしてぇわ。
「蘭子。話あるんだけどいい?」
「ん?いいけど…?」
「俺さ……校内トップじゃん」
「知ってる。今更自慢?」
「ははっ……違うって!それでさ、校内トップの彼女ってことで蘭子にも気をつけてもらわないとって思って」
不思議そうに首を傾げた。
校内トップになったのは入学式の日から。
今更、こんなこと言い出すのは変だって勘の鋭い蘭子なら気付くはず。
「今から言うこと必ず守れよ」
「何?」
「夜出歩くな、なるべく人混みを歩け。あと、一人にならないように心掛けろ。それから………」
蘭子のこと大好きだ。
でも、蘭子を守るため。
「俺に近寄るな。特に外ではな」
自分勝手なのは分かってる。
でも、蘭子が傷付くとこなんて死んでも何があっても絶対見たくねぇ。