自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
【蘭子side】
彼女の勘ってヤツだろうか。
ううん、勘じゃなくても分かりやすい。
だって諒哉バカだし。
何か隠し事してる気がする………。
「蘭子ちゃん……」
「どうしたの?ありす」
「あたしねっ……銀くんのこと信じてるけど……隠し事されてるっぽいの…」
「うん……あたしもそう思う」
「どうしたらいいのっ……ケガしてるしっ……」
学校での休み時間、あたしの目の前で泣き出すありす。
ずっとこの調子で、目が腫れっぱなし。
不安で……心配で………
ほんとのこと教えてよ、諒哉。
「銀くん……二人でいたら割りと無口だし、自分のことあんまり話してくれないの」
「……うん」
「だからすごく心配なんだ~。あたし弱いし頼りないけど、銀くんの味方だからっ」
「また目腫れるよ。泣くのやめな」
「へへっ……銀くんにもおんなじこと言われるー」
ゴシゴシと目を擦った。
今すぐ会いに行きたいけど、3人揃って学校にも来てない。
距離は近いのに……会えない。