自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
ケンカより彼女
【諒哉side】
つい1年前と同じ日付の12月24日。
俺と銀と大地は、高校の校舎裏で宣戦布告の相手を待つ。
トップとして、どんなに安いヤツでも売られたケンカは買わなきゃな?
「懐かしいなぁ~。去年もこの寒さで校舎裏でアイツら待ってたよな!」
「あー……寒っ。なんで大地元気なの?」
「興奮すんだろー!久しぶりのケンカだぜ?しかも因縁の相手!」
「あっそ。勝算はどう?諒哉」
「あ?勝ちたいに決まってんだろ!」
ぶっちゃけ勝算ゼロに等しいから。
俺なりの強がり。
咲斗一人でも十分強いのに、プラスで10人以上連れて来るはず。
うわぁ~………考えれば考えるほどストレス!
「つーかさ。今日クリスマスじゃん?お前ら彼女の相手いいの?」
「今は咲斗を鎮める方が優先だ。……ありすはそれからだ」
「いい加減、蘭子に嫌われちゃうかもな」
「まっ、そしたら俺と独り身人生楽しもーやっ♪」
ガシッと肩組まれる。
俺には蘭子いるしー!!
まずは咲斗をトップにさせねぇ。
トップは俺。