自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
確かに一人だけ涼しい顔で、ケンカを眺めてる咲斗にイライラする。
やるしかねぇな。
「咲斗ー!逃げてないで出て来い!弱気かコラー!!」
「うるさいな~。何?トップ同士で争いたいの?」
「そうゆうこと。俺が用あんのお前だから」
「物騒なこと言うね。せっかくの24日なんだから彼女と過ごしてればいいのにっ」
クスッと笑った咲斗。
あれ……?
コイツ蘭子のこと知ってんのか?
いや……今はそれより咲斗を潰すことの方が優先だ。
蘭子は何があっても絶対に俺が守るからさ。
「諒哉とケンカするのなんて久しぶりだ。あの時より強くなった?」
「無駄口いいから早く殴りに来いよ」
「じゃ、そーする」
正直、咲斗と殴り合いしてる時の記憶は薄れてる。
てか、ほとんど覚えてなくて。
お互いフラフラして、傷だらけで、制服は血で汚れてる。
いっつも思う。
俺は世間一般から見ればヤンキーかもしれない。
だけどケンカは………苦手だ。
好きじゃない。