自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
とにかく身体中が痛くて動かしにくい。
特にこの前、咲斗の一派にやられた時に折ったあばらが悪化してる感じ………。
ズキズキしつこい。
「痛っ……。とにかく痛いんだけど……。諒哉大丈夫か?」
「銀~……うぅー……ツライ。あばらヤバイ」
「どんな風にヤバイんだ~?」
「バキバキのボロボロって感じ。大地には分からないだろうな!」
頭から血流して、唇切れてんのに悠長にタバコを吸ってる。
痛みないとかバカじゃん!!
脇腹をぐっと押さえて地面に倒れ込むので精一杯。
「銀、咲斗達は?」
「さっき支えられて帰ってた。大地、タバコちょうだい?」
「お前禁煙中じゃなかったか~?」
「んーいや、なんかすっげー全部忘れてから、ありすに会いたいから」
「……大地。俺にも」
ボロボロの3人で煙を吹かすタバコ。
「ゲホッ…!」
こんなむせたっけ!?
久しぶりに吸ったタバコは、俺が今日のことを忘れる材料になる。