自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
冷たい手を擦り合わせて、ピョンと跳ねた毛先の寝癖を気にしてみる。
らしくないけど、可愛く映りたいって思う。
そんな時、静かなアパートに響くバイクのうるさい音。
諒哉が来た…!
「うぇ~い!蘭子会いたかった~!」
ヘルメットを外して、弾けるような笑顔を見せる諒哉にまた増えてる傷。
あ………ケンカしてたんだ。
「またケンカして来たの?」
「あっ……いや~まぁ、そっかなっ。ははっ!」
「笑えない。痛いとこないの?」
「ないって!蘭子に会ったら全部ぶっ飛んじゃった」
「ふーん………」
その割に変。
いつもより、潤んだ瞳に赤くなった頬。
ケンカしたから頬が腫れて赤くなってる……?
また違う赤みだ。
「諒哉。屈んで?」
「ん?こう?」
屈んだ諒哉のおでこにあたしのおでこをくっつけて、首に手を回す。
熱い………。
「なになに~♪チューでもしてくれんの?」
「病院行こ。熱あるでしょ」
「熱?あるわけねぇじゃん!」
あ………目逸らしたから図星。