自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
嫌がる諒哉の腕を引っ張り、15分くらい歩いたとこにある24時間の病院に来た。
熱を出して苦しそうな小さい子に、高校生の諒哉とあたしが混ざる。
「蘭子~帰りたい……」
「我慢しなさい」
「はぁーい」
諒哉の財布の中にムダに多く入ってたカード。
その中に保険証が運良く混ざってた結果。
「桜井諒哉さーん。診察室にどうぞ~!」
「あ、はーい。蘭子!呼ばれた!」
「一人で行け」
「……了解です」
待合室で一人待つあたし。
大丈夫、かな?
やっぱあたしも診察室着いて行けばよかった?
そんなことしても邪魔なだけか……。
しばらく、ずっと待っても諒哉は待合室に戻って来ない。
さすがに心配するんですけど……。
不安に煽られるあたしの目の前に、可愛らしい看護婦さんが立った。
「あの~……お付きの方ですよね?」
「は、はい」
「診察室来てもらってもよろしいですか?」
「全然!だ、大丈夫です!」
診察室に入ると、顔はガーゼや絆創膏だらけで拳と脇腹には包帯ぐるぐる巻き。
熱の正体はもしかして………