自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
立ち寄ったのは早朝の公園。
犬の散歩をしてる人や、ランニングしてる人しか通らないような場所。
「朝からケーキってキツくないわけ?」
「キツくねぇよ。だって、クリスマスじゃん!」
「クリスマスケーキは昨日食べるもんだってば」
「いいの!25日だから全然セーフだろ?」
「あっそ……」
照れ隠しで冷たく当たるけど、二人で過ごすクリスマスに幸せだなって。
ただ隣にいるだけで……それだけで満足。
真っ白のショートケーキは甘くて、すっと口の中で溶けてく。
「どう?うまい?」
「ん……うまい」
「俺、骨折してて手使えねぇや~!蘭子食べさせて!」
「利き手は右でしょうが。自分で食べられるでしょ」
不服そうに唇を尖らせてケーキを食べた。
あたし全然可愛くないな……。
恥ずかしいけど……可愛いって思われたくて。
「ほら、口開けて?」
「ええっ!マジ!?うわ、どうしよ。緊張する!」
「早くして……」
やってるコッチの方が何十倍に恥ずかしいんだから。