自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
抱きしめられてるところが暖かい。
もう大丈夫だ………。
心の底からドバっと安心感が溢れる。
「俺の大事な彼女と幼なじみに手出してんじゃねぇよ」
「誰ですか~?先輩」
「しかも一人で乗り込んでくるって度胸ありますねっ」
ケラケラ笑ってる後輩の背後。
怪しく笑った鬼田に肩を掴まれた。
あー………やられちゃう。
「度胸ある~?誰に向かって言ってんのかな~!せっかく穏便に終わらせてあげようと思ってたのに~」
「大地。まずお前が穏便になれ」
「銀と大地!来てくれたのか!」
「そりゃあ、いきなり走っていなくなるから。……引地、二人で外出てろ」
「うん」
あたしは舞の手を引っ張り立たせた。
脚震えてる………。
何も話さないで廊下に出た。
廊下の突き当たりの隅っこに二人で並んで座って、諒哉が来るのを待つ。
………またケガして来ちゃうのかな……。
「ビックリした…」
「え?」