自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
亜夕を膝の上に座らせて、スマホで電話をかける。
困った時の相手と言えば………
『……もしもし?』
「蘭子ちゃーん♪久しぶり!唐突に大至急お願いしていい?ヘルプ!」
『お願いされたくない。……ってか、子供?めっちゃ泣いてない?』
「そうなんだよ~。頼む。俺んとこの駅まで来て!」
『……分かった。行く』
よっし!!
蘭子が来て、二人で協力すれば亜夕も泣き止んでくれるかも!
「亜夕!俺とお出掛けしよっか!」
「ぐすっ……っ…おでかけ?」
「今から駅まで一緒に行こ!」
俺が手を出すと、やっと小さな手で握り返してくれる。
くまのぬいぐるみを抱っこした亜夕と二人で向かうは駅!!
つーか、ちっちゃい子に駅まで歩くの疲れるよな………。
「……抱っこ…する?」
「…する」
やっと抱っこさせてくれた~……。
俺にしがみついて、まだどこか泣きそう。
早く蘭子来ないかなー。