自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
しばらく亜夕の家族ごっこに付き合ってあげてると、キッチンから良い匂い。
亜夕がパタパタ走ってく。
「うわ~!オムライスだ!らんちゃん!お名前書いて」
「うん、いいよー」
「蘭子!俺も!」
「お前もかよ」
冷たくされたけど、やっぱり蘭子!
ケチャップで『りょーや』って書いてくれた。
「おいしそ~!いただきまーす」
「いただきますっ。らんちゃん、亜夕の隣で食べて?」
「隣で食べるよ。……諒哉、そんな顔しない」
悲しそうな表情で蘭子を見詰めれば、ピシャリと遮られた。
すげー亜夕に蘭子取られてる気分ー……。
ちっ、っと心ん中で舌打ちしながら一口食べるとめっちゃうまい……。
あー………嫁にほしい。
「おいしい!らんちゃん、食べさせて?」
「亜夕~。蘭子に甘えてばっかはダメだぞ!」
「諒哉うるさい。ほら、亜夕。あーんして」
「やったー!」
羨ましい~………。