自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
こんなこと正直に言えないけどね。
諒哉はバイクの後ろを指差して優しく笑った。
「乗ってくしょ?送ってくから」
「いいの?疲れてない?」
「全然疲れてない!蘭子が一番疲れてんじゃね?」
「あたしは大丈夫。自分で帰れるだけの体力残ってるし」
「いいから!乗りなさいっ!」
お言葉に甘えて。
諒哉のお腹に手を回した。
背高いのに、すごく細くて……だけど筋肉あるの分かる。
ぎゅっと抱きつけば疲れなんて、すぐ取れちゃう。
「可愛いな、蘭子」
「からかわないで」
「からかってねぇよ?すっぴんも最高だなぁ~って♪」
「うっさいな!化粧道具ないからしょうがないでしょ」
まさか泊まりするとか考えてなかったし………
まず、あたしのすっぴん褒めるとか有り得ないから。
嫌だから濃いめのアイメイクして、気にしないようにしてんのに……。
ほんと諒哉って変わってる。
あたしの嫌いなとこ好きとか言うから。