自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
入学早々、香水臭く騒がしい教室に入るとギャルの集団が近付いて来た。
みんな金髪、パーマ、カラコン、つけまで同じ顔にしか見えないし。
「蘭子ってーの?なんか気合いそーだから、うちらとつるまね?」
「……いい」
「は?」
「いい。集団嫌いだから」
「あっそ!!感じ悪~」
言いたいだけ文句も悪口も言えばいい。
耳にタコ。
ましてや、香水臭い女子の集団に埋もれるのって大嫌い。
俗に言うあたしは一匹狼。
クラスのヤツらとは一言も話さずに始まった入学式。
ここの高校の入学式はほとんど親が来ない。
勘当されてる様なヤンキーしかいないから。
あたしの家は両親仕事で来ないけど。
校長の話も短い入学式は、ささっと終わってあたし的にはラッキー。
席でカバンにプリントをしまい、帰ろうとしてる時だった。
「あのっ~………」