自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
気にせず公園の前を通ると、暗がりでも分かるほど派手な髪色をしたヤンキー集団。
ま、あたしも人のこと言えない髪色してるけど。
どうか絡まれませんように………。
そう願ってたのにも関わらず、背後に感じる人の気配。
「ラン…?」
「え………」
振り返ると、金髪に軟骨から耳たぶまでところ狭しにピアスを付けた男が立ってた。
「やっぱりランだ!久しぶり!」
「……ショウ」
八重歯を見せて笑って、馴れ馴れしく肩を組んできたコイツ。
杉谷祥太(スギタニ ショウタ)。
所謂、あたしが中3の時に付き合ってた初カレであり元カレ。
「お前一人で何してんの?こんな時間に」
「コンビニ行ってた」
「危ねぇな~!少し危機感もてよ。俺に連絡くれれば付いてってやったのに」
「もう連絡先消した。ケータイ変えたし」
「ひっど!!あーもう!ケータイ貸せ」
スエットのポケットに入れてたスマホを出すと奪われて勝手に連絡先交換。
あ~……迷惑。
てか、元カレの連絡先いつまでも持ってるのって嫌じゃん。