自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー



不思議に思ってると頬をむいっと指で摘ままれた。


痛い……化粧取れるっつーの。


「他の男のこと考えるのはダーメ!蘭子の彼氏は誰ですか!」

「りょ、諒哉……」

「そうだろ?なら元カレなんて関係ねぇ。俺がいるじゃん!」


そう言って明るい笑顔を見せてくれる。


この笑顔に安心するんだよね……。


何があっても諒哉が守ってくれるから大丈夫。


あたしには昔と違って裏切る人達はいない。


味方だけ。



気付けばチャイムは鳴ってたけど、今はなんだかここにいたかった。


「蘭子もとうとうサボるようになっちゃったな!」

「諒哉のせいでしょーが。サボり癖付いたらどうしてくれんの」

「ずーっと一緒にサボる~!!」

「バカ。単位なくなるでしょ」

「真面目すぎ~」


ほんとだよね。


あたしは真面目になって、愛することを知って、信用することも知った。


もう何も怖くないってこと。


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