自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
夕方、一人でアパートまでの道を歩き帰る。
今日も学校で諒哉が暑苦しかったなー……なんて考えて幸せになったり。
そんなあたしの幸せを一気に突き落とすヤツが公園にいた。
ショウだ………。
気付いてないフリをして無視しよう………
関わりたくない。
「お、ランじゃん!今帰り?」
「……まぁね。アンタこそ、こんな時間に随分暇そうにしてるのね」
「ははっ!言うね~。俺はダチと待ち合わせ。学校辞めたし暇なんだよー」
「あっそ……辞めたの」
「そっ。去年の夏に辞めた。テッペン取ったら退屈んなってよ」
テッペン……。
校内のトップってことか。
中学と一緒じゃん。
ま、諒哉はショウと大違いでトップでも優しくて心も強いし。
「会ってみてーな、ランがぞっこん中の彼氏♪俺でもこんなに惚れさせられなかったのに」
「会わないでいいから。関わらないでくれる?」
「無理。俺はまだランのこと好きだし。ふったこと後悔してねぇ?」
「くだらない。帰る」
後悔してるわけないでしょ。
あたしはいつも自分の行動が正解だと思ってる。
ショウと別れて悔いもないし、涙も出てこなかった。
むしろ、あたしが本気で強くなれるキッカケになったし。