自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
そんな昼休みのこと、珍しく音瀬があたし達のクラスに来た。
ほぼ満点の模試を持って。
「なーんにも分かんないよ?勉強大嫌いだもーんっ」
「大嫌いだもんじゃなくて、少しは分かる努力をしろ。まず、お前は問題読め」
「うわーん!ごめんなさい!」
「バカップル他でやってくんない?」
「いいか引地。彼女がここまでバカだったら俺もバカに見られるんだよ」
確かにそうだけど。
音瀬はありすのうさぎのシャーペンを握って問題を教える。
へぇ〜………見掛けに寄らず案外勉強出来るじゃん。
説明が分かりやすい。
「うぇーん!!分かんないー!銀くん助けてー!」
「バカ。泣くな。落ち着け」
「彼女なんだから、もう少し優しく教えて下さいよ……。厳しい!」
「分かったっつーの。理解したらデートしてやるから頑張れ」
「頑張るねっ♪」
このバカップルどうにかしてよ、ほんと。
でも、彼氏が勉強出来るってすごい良いかも。
それに比べて諒哉は………。