自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー



目が覚めると、あたしの隣ですでに起きてTシャツに着替えてた諒哉。


……また背中に傷付けちゃった。


その傷を一人で眺めて一人で赤面。


「あ、起きちゃった?ごめんな?」

「別に……あたしこそ、ごめん」

「え?俺になんかした?」

「や、色々と。背中に傷付けたりとかさ……」


きょとんとしたあとに気付いたのか、ニヤッと笑ってあたしの手を掴んだ。


そして少しだけ伸びた爪を撫でる。


「風呂ん時とか滲みるな〜。背中に爪立てる可愛いネコのせいで」

「……っ」


その笑顔にくらくらする。


あたしをどれだけドキドキさせれば、コイツは気が済むわけ?



悔しい………。


「諒哉。テストで結果出さなかったらもうシないから」

「え〜!!?う、嘘でしょ蘭子!」

「ほんと。あたし嘘つかないし」

「嫌だ〜!!頑張るから、そんなこと言わないでよー!」



せいぜい頑張れってこと。


おバカな彼氏じゃダメ。


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