自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
これだけ、ありすがいないと心配で不安でどうしようもない。
諒哉と歩いて駅まで帰る放課後、何気なくありすのこと相談してみた。
完全な答えなんてあるわけないけど……
「どうしたらいい?メールのやり取りだけじゃキツイものあるし」
「それが、あんまり言いたくないことだったらどうする?」
「でも……話してほしいかな。せめてあたしには」
一人で抱え込まないでほしい。
あたしを頼ってほしいんだ、少しでも。
「いきなりだけど、俺と銀と大地ってケンカしたことねぇの!」
「ふーん。で?」
「なんでか分かる?」
「……お互いの怒るところを知ってるから、とか」
「ぶっぶーっ!!違うんだなぁ。正解は深入りしないこと」
深入り?
友達で…しかも諒哉達は幼なじみなのに深く話さないの?
不思議に思ってるあたしの頭をごしゃごしゃ撫でて諒哉は笑った。
「どんなに仲良くても立ち入っちゃイケナイ場所ってのがあるんだ。言いたい時がきたら話してくれるさ!」
「ほんとに?」
「蘭子はありすちゃんのこと信じてねぇの?」
「信じてるよ」
「じゃあ待てよな」とあたしを安心させるように背中を叩いた。
うん、待つよ。