自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
それからは、ちゃんと毎朝学校に来るようになったありす。
一時期の休みがちが嘘みたいに。
ほんとに体調不良なだけだったんだ。
休み時間に席が隣のありすと話してると何だか顔色が悪い。
また体調不良?
「ごめんね蘭子ちゃん……。先生に保健室にいるって伝えといてほしいな…」
「あ、うん。あたしも着いて行こうか?」
「大丈夫だからっ……っ」
「ダメ。やっぱり着いてく。貧血?」
「そうなのー」
血の気のない顔でふらふら歩くありすを支えながら、向かった先はトイレ。
よっぽど具合悪いんだ。
個室に入った瞬間、とてもツラそうに吐く。
背中を摩ってあげることしか出来ないあたしは、なんだか悔しい。
「ありす……ほんとに大丈夫?風邪?」
「……蘭子ちゃん…約束守ってくれる?絶対に誰にも言っちゃダメだよ?」
「うん……」
ふわっと笑って俯いたありすから衝撃的な言葉が紡がれた。
「実はね……赤ちゃんいるみたい」