自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
【諒哉side】
蘭子が何か俺に隠し事してる。
そう気付いたのは、ありすちゃんが休みの日求人誌を読んでた蘭子の様子から。
さすがに夜の仕事は……学生だしキツイから色々な面でやめてほしいってのが本音。
なんかあったのかな〜……アイツ。
あと1週間行けば冬休み。
俺は珍しく月曜日から遅刻しないで待ち合わせ場所に来た。
そこにはスマホいじってる大地がすでに待ってて。
「行くか〜!諒哉!」
「銀は?待たなくていいの?」
「銀たん遅刻して来るって。寝坊したらしい!」
イタズラに笑った大地。
確かにあのしっかり者の銀が寝坊なんて珍しい〜。
特に気にも止めずに大地と、手がかじかむほど寒い道を歩いた。
冬って嫌いだー!!
「蘭子、おはよ」
「おはよ」
学校に着いたらまず蘭子。
ありすちゃんがいなくて寂しそうだからな。
せめて俺がいてあげられる時は、側にいてやりたいし。