自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
普通、好きなヤツとの間に出来た子供なら騒いで喜ぶのが当然。
俺だって友達の子供なんだから、相当嬉しいはずなのに………
まだ未熟で子供な俺らには喜ぶ余裕はなくて。
ただただ黙って沈黙を貫くしか出来なかった。
「ありすに嫌われたかな、俺」
「なんで?」
「アイツが一人で苦しんでることに気付いてやれなかったし。何より側にいてやれなかった…」
「……知らなかったんだ。しょうがねぇよ。…子供ほしいの?」
「正直なところ……産んでほしいし、産ませてやりたい」
決意は言ったものの、銀はタバコの煙を吐いて大きく溜め息。
今の俺らには大き過ぎる。
「金がな……金銭面が足りな過ぎる」
「バイトするだけじゃキツイか……あっ!!」
その瞬間記憶がフラッシュバック。
だから、あの時蘭子が求人誌読んでたのか!?
そっか……蘭子には伝えてたんだな。